20代の薬剤師が絶対に失敗しない転職のコツを紹介
新卒で勤務し数年が経つと、転職を希望する20代の薬剤師の方がいます。20代であれば初めて転職活動を行う方が多いでしょう。転職活動は新卒の就職活動とは違いますので同じ気持ちで活動を行っても成功しません。
そんな20代の薬剤師のために、失敗しない転職活動のノウハウやコツを伝授します。
Contents
20代の薬剤師の転職市場における市場価値
転職市場の中でも「売り手市場」と言われている薬剤師ですが、現在の状況はどのような状況なのか、また、20代の薬剤師の転職市場における市場価値について解説します。
薬剤師の有効求人倍率
厚生労働省の統計結果では、「医師・歯科医師・獣医・薬剤師」の有効求人倍率がH25年で10.05倍となっております。「有効求人倍率」とは、「求職者一人に対して求人案件が何件あるか」という比率です。この統計結果が薬剤師のみを対象としたものではありませんが、そう大きな差異があるとも思えません。
ですので、単純掲載で薬剤師一人に対して10件の募集があるのです。ちなみに、H18年の有効求人倍率は7.28倍でした。薬剤師は「売り手市場」であり、しかもそのニーズが高くなっていることが窺えます。
なぜ20代の薬剤師の人気が高いのか?
転職市場の中で人気のある薬剤師ですが、その中での20代の薬剤師に対する人気はさらに高くなります。
理由は、
- 「若いのでポテンシャルがある(気力、体力共に充実している、若いので柔軟性がある)」
- 「色に染まっていない(前職の「くせ」があまりついてないので雇用する側は使いやすい)」
- 「給与が安いので採用しやすい」
といった点となります。
20代の薬剤師が転職を考える理由
次に薬剤師がなぜ転職を考えるのか?代表的な転職理由を紹介します。
職場の人間関係に不満があるため
薬剤師の転職理由に、人間関係を挙げる方は多いです。例えば調剤薬局や病院の薬剤師は、限られた空間で限られた人間としか業務を行います。その中でどうしても合わない上司や同僚がいると仕事に対するモチベーションを上げることが難しいでしょう。
給与アップを希望して
薬剤師は事務職などと比較すると高い給与が支給されている職種です。ただ、評価に差がつきにくい職種でもあり、大幅に昇給することが難しい職場(調剤薬局など)もあります。スキルやキャリアを身に付けても給与に反映されることがなければ、転職を考えてしまうのも頷けます。
スキルアップを希望して
あらゆる職種に共通していますが、新しいことにチャレンジしていかなければ成長しませんしスキルアップも望めません。薬剤師も同様です。教育や研修制度がない、新規設備の導入がない職場で勤務している薬剤師は将来に不安を感じ、充実した環境を求め転職を考えます。
キャリアチェンジを希望して
新卒の時に不本意な就職をしてしまった方が希望の業界にチャレンジするために、また、別の業界に興味を持ちチャレンジしたいという、いわゆるキャリアチェンジを希望した転職理由です。例えば、調剤薬局から病院や企業への転身といったパターンです。
20代の薬剤師が転職を考える際の注意点
20代の薬剤師が理想の転職を、また納得のいく転職を実現するために、考えなければいけないポイントを紹介します。
転職活動は慎重に行う
転職する機会はそうそうありませんし気軽に行えません。後悔しないように転職活動は慎重に行ってください。そのためには、「、転職するからには今以上(もしくは前職以上)の職場に移らないと転職の意味はない」と常に考えながら活動を行ってください。
現職に不満があって転職活動を行うと、とりあえず環境を変えたいからとすぐに転職先を決定してしまうかもしれません。しかし現実逃避のために転職してもしばらくすると前職と同じような想いを抱く可能性が高いでしょう。その時に後悔しても遅いのです、
長続きしないと思われないように
採用する側の大きな選考ポイントとして、「採用した人が長期に渡って活躍していただけるか」(すなわち定着性)があります。定着性は「転職理由」で判断します。
面接で、職場の不満を前面に出す方は「どこに行っても文句を言う方」という印象を面接官に与え、長続きしないという感想を持たれます。
転職理由や希望は明確にする
転職の希望は明確でないと失敗する可能性が高い、とお考え下さい。
例えばキャリアアップを希望し転職活動を開始したものの、高い金額の給与提示の案件に関心を持ち結果的に採用された、という方がいたとします。前職より給与が上がったので転職してしばらくは満足かもしれませんが、当初の目的とは異なる転職です。しばらくすると同じ理由で転職活動を再開するでしょう。
20代の薬剤師が転職を成功させるための方法
次に、20代の薬剤師が転職を成に導く具体的な方法を紹介します。
情報源は幅広く持つ
限られた情報を元に転職活動をするよりも、幅広い情報を仕入れたほうが選択肢が広がることはご理解いただけるでしょう。現在情報収集の方法は多岐に渡ります。様々な情報源から積極的に情報取集してください。
選考の対策は万全にする
薬剤師は資格を取得していることと経験さえあれば転職できると思われている方は多いかもしれません。しかし薬剤師といえどもコミュニケーション力や社会人としてのマナーは重要な選考ポイントであり、そのことが原因で選考が見送りになることもあるのです。
ヒューマンスキルの改善は難しいと思われるかもしれませんが、面接の準備を行うだけで大きく結果は変わります。転職を成功させるために選考の対策は必須です。
書面で確認する
案件の案内をされたとき、また内定が出た際、仕事内容や待遇に関する情報は書面で確認してください。口頭での説明だけで判断すると、もし勤務開始後に「聞いていた話と仕事内容が違う、条件面が違う」と感じたとしてもそのことを証明することができません。安心して転職するためにも書面は必須です。
おすすめの転職エージェント
転職活動の有効な手段である転職エージェント。20代の薬剤師でも転職を成功させる必須ツールとして登録をおすすめします。代表的な転職エージェントを紹介しますので参考にしてください。もし登録する際には複数のエージェントに登録してください。選択肢が広がります。
リクナビ薬剤師
https://rikunabi-yakuzaishi.jp/
リクナビ薬剤師は、あらゆる転職情報の提供を行いさらに最大の人材紹介会社を持つリクルートグループの薬剤師専門の転職エージェントです。豊富な転職ノウハウ、コンサルタントによる手厚いサポートを受けることが出来ますので初めての転職でも安心して活動を行うことができます。
マイナビ薬剤師
https://pharma.mynavi.jp/
マイナビ薬剤師は大手の就職情報サービス企業、マイナビが運営している薬剤師のための転職エージェントです。特徴は圧倒的な求人案件数と全国にネットワークを持っていることです。案件数が非常に多いため、希望に近い案件を見つける可能性が高いでしょう。
薬キャリ
https://pcareer.m3.com/
薬キャリは医療情報サービスを提供しているエムスリーのグループ企業が運営している転職エージェントです。エムスリーは医療従事者から高い信頼を得ている企業です。医療機関やメディカル系企業は安心して求人依頼を行います。結果的に良質な案件が集まっています。
まとめ
20代の薬剤師が転職活動を行えば必ず転職先が見つかります。しかし転職するのであればスキルアップやキャリアアップを実現しないと意味がありません。目先の希望だけで転職をすると単に職歴を重ねるだけになり、本当にやりたいことが見つかった時には経歴上チャレンジできなくなる、という可能性もあります。応募可能な求人案件が多い20代だからこそ、転職は中長期的な視点で慎重に考え、納得のいく転職を実現させてください。